2021/01/20 18:28

このコーナーは、Boojilが描いたネームアートをお贈りした方に、直接会いに行き
名前の由来やその人の背景をご紹介するインタビュー連載です。
今回は、猫界のアイドル「コムタン」と、その飼い主である太田メグさんを訪ねました。
飼い主の太田メグさんが、主宰するプロジェクト[Cat's ISSUE」の
アイコンを務めているのが、オス猫の”コムタン” 。
[Cat's ISSUE」は、ネコ好きクリエイターと共にネコへの「偏愛」を発信するプロジェクトで
猫をテーマにPOP-UPSTOREでの商品販売や、プロデュースを行い、メグさんはその利益の一部をネコの保護活動に支援している。
活動も今年で8年目を迎えた。
コムタンのファンはすごい数で、メグさんがコムタンと家族の日々を紹介する、
インスタグラムは、なんと13万人ものフォロワーさんがいる。
息子さんとコムタンの掛け合いがまた愛らしく、育児の話も織り交ぜた投稿に、
毎度とても癒され、和やかな気持ちにさせていただいている。

鼻周りの茶色の模様が印象的な美しい猫ちゃん。
コムタンの存在をSNSで拝見していて、とても可愛い猫だなぁ。と思っていたけれど
実際に会いに行き、触れてみたら、画面上で見ていた時の何百倍も可愛らしく、愛でたい気持ちが溢れ出て驚いた。
猫より犬派だったわたしが、衝撃を受けるくらい、コムタンは特別なオーラを放っていて
「猫って、こんなにも可愛い存在なのか・・」と、見とれてしまった。
そんなコムタンの名前の由来を聞いてみたところ、、、
「わたし韓国料理が大好きで、、コムタンスープっていうお料理があるんだけど、
コムタンの鼻周りの左耳のあたりのこげ茶模様と、全体の白い毛並み具合が、真っ白なスープにちょっとだけお肉が浮かんでいる、コムタンスープにそっくりなんです。」
好きなお料理が由来になっていると知り、ユニークな名付けから楽しい気分になった。
コムタンスープから名付けられた、メグさんの愛する”コムタン”。
彼とはどこで出会ったのか聞いてみると、、、

「いつか自分で猫を飼いたいと思って、チャンスをうかがっていたのですが、ある日、インターネット上のブリーダーさんの掲示板で売れ残った猫の里親募集に出されていたのが、コムタンでした。」
「コムタンを飼い始めて、知り合った、同じく愛猫家である、音楽家の坂本美雨ちゃんを通して、動物愛護の活動について知る機会をもらいました。
野良猫や、飼い主の都合で捨てられた、殺処分されてしまう小さな動物たちのことを知って、クリエイティブの力で、
保護活動の応援ができないかとのいろいろ考えた末、猫好きのアーティストに声をかけて、グッズを製作したりイベントを
開催し、募金を募ったのが、プロジェクト『Cat’s ISSUE』の始まりです。」

メグさんはこの活動を通して、ISETANを始めとする大手商業施設でPOP UP SHOPや企業とコラボをし活動の幅を広げてきた。
メグさんの人生を、今度はコムタンが大きく変えたと言っていいほど、彼女とコムタンの関係性は、
飼い主とペットの関係というより、家族よりもっともっと深い繋がりがあるように思う。


わたしが書き上げた「コムタン」のネームアート。
「コ」にはコムタン。
「ム」には、息子さんと冠をかぶった子猫だったときのコムタン。
「タ」には、ハートをもった猫仲間を。
「ン」には、コムタンスープと猫だったらきっと好きであろう、魚を描いた。
作品を眺め、メグさんは息子さんと一緒に、指で絵をなぞりながら
「あ!コムタンの似顔絵!」
「これは、コムタンスープだね!」と
発見しながら絵を楽しんでくれた様子。とても喜んでくれたようで安心した。

セコムくんとメグさんでは、動物に対しての触れ合い方、考え方が少し異なるという。
「 ”猫ネイティブ" って、呼んでいるんです。生まれた時点で、猫がいる環境で育った人のことを。」
猫ネイティブであるセコムくんは、猫であるコムタンと人間である自分との違いを意識せずに育ったそうで
ある日「なんでコムタンはおしゃべりできないの?なんで僕にはしっぽがないの?」と疑問に思って質問してきたそう。
「猫は大好きだけれど、わたしも息子と同じように自分と猫との境界線がない、猫ネイティブになってみたかったなあ。」
と、メグさんは二人の関係を羨ましそうに語る。
「息子を見ていると、動物に対して特別視せずに自分と同じように生きている感覚があるようなんです。
だから、猫ネイティブ、犬ネイティブ、、
いろんな動物とあたりまえのように一緒に暮らすことで自然と優しい心が育つと思うんですよね。」

コムタンは家族の一員であり、息子さんにとっては兄弟でもある。
そしてメグさんにとっては、愛猫であり、仕事のパートナーでもある。
コムタンと、メグさん家族がこれからも仲良く、良い関係を築き
幸せな時間を過ごせること、そして、メグさんの活動を通して、保護猫をサポートする機会が更に広がることを心から願っている。

プロフィール
太田メグ / MEG OHTA
Cat’s ISSUE 主宰、ディレクター
多摩美術大学卒業後、デザイン、編集、キュレーションとアートを土壌に様々な職を経験し、2010年アートラウンジ「SUNDAY ISSUE」を立ち上げる。2013年にはネコ好きクリエイターと共に、ネコへの偏愛を発信するプロジェクト「Cat’s ISSUE」を発足。以後「Cat’s ISSUE」にて、アパレルおよび雑貨のデザイン・企画、POP-UPなどを開催。また、SNSを通じネコと子供の成長記録を発信するなど、現代における幸せなネコとの共生を模索中。
INSTAGRAM @megmilk5628
文章:Boojil
写真:神ノ川智早
取材場所:太田メグさんのご自宅